弊社の商品のネーミングについて

  日本全国には、約1500もの醤油メーカーがあるといわれています。それぞれが個性を生かし、お客様本位の商売を続けておられるようです。当然、銘柄は千差万別ですが有名なものとして、キッコー○×、マル○×、フンドー○×等ご存じのこととでしょう。それ以外にも個性溢れるものばかりで、全てを調査し書き尽くすことは物理的、肉体的に不可能です。

  ちなみに弊社の銘柄はマルタニ醤油ですが、商品のネーミングに特徴があります。  時々、初めてのお客様より『変わってますね』とか『面白いね』などお声をいただくことがあります。ちなみに弊社には、太陽、宇宙、月・・・・。これらは星に関連するネーミングだと言えますが、その経緯についてご紹介します。

   私(昭和29年生まれ)が幼かったころのかすかな記憶をたどると、『高千穂、玄海』など地名からとったものが大半でした。しかし、高度経済成長著しい昭和40年代に醤油メーカーの販売競争の中で、弊社の商品力のアップと同時にネーミングの見直しをはかりました。現在と違い、まだまだ日本全体の物の売れ行きはいいころ。新製品を造れば売れる時代でした。そこで、ネーミングはどうしようと、先代社長とその弟とで、考えついたのが『太陽』でした。シンプルですが、誰にでも抵抗なく受け入れられるものであると、今日でも思っています。

  この『太陽』はロングセラーであり、稼ぎ頭として弊社の看板でもあります。しかし、お客様から寄せられた今以上の高級品への要望、逆に販売戦略として価格を抑えたものを企画した結果、たくさんの新商品を出さざるを得なくなりました。『太陽』の次には月、地球、水星、木星・・・・最後は土星まで作ってしまいました。

  とどめとして、『宇宙』にまで飛び出しました。しかし、これで最後では無かったのです。最高に甘く、トロリとして美味しい思い切った商品を出しました。『新世界』がそれです。大阪にも同じ地名がありますがもちろん無関係です。但し、新世界南東部に、ジャンジャン横丁なるものがあると知り、同名の新商品発売もあるかもしれません。請うご期待。

   これまで、自分の会社を振り返ることのなかったのですが、良い機会になりました。